GIGAZINEが書くべきだった求人募集のエントリー


【求人募集】GIGAZINEのために働いてくれる記者・編集を募集しますを読みました。
GIGAZINE編集長の言うこと、つまりプライベートの時間を仕事のことを考えたり勉強したりする時間に使うというのは、いい仕事をして自分の能力を磨こうと考える人にとっては当然のことです。しかし、それを経営者が要求してはダメ。そのようなことができる人を採用し、そのような時間の使い方をしたくなるような環境を提供するのは経営者の仕事です。さらに、あのエントリーの書き方では今いるスタッフのモチベーションも大きく下げてしまうでしょう。
ただ、山崎編集長の文章から察するに、精神的に追い込まれていてただ現状を吐き出すしかなく、どんな文章であれば自分の望む人材が応募してきてくれるか、という点に配慮する余裕がないのではないかと思いました。

そこで、ただ批判するだけではなく、私の採用担当としての経験をもとに「GIGAZINEはどう書けばよかったか」という求人募集のエントリー例を書いてみようと思います。



【求人募集】GIGAZINEのために働いてくれる記者・編集を募集します

2007年の秋以降、ことあるごとに人材を募集してきましたが、今回はさらにもう一段階上のレベルアップを目指し、これまでとはまったく違う視点と条件で人材を募集することにしました。


求人の詳細は以下から。


GIGAZINEとは何か?


編集長の山崎です。GIGAZINEは2010年4月1日に個人運営のニュースサイトとしてスタートしました。今年で10年目になります。「GIGAZINE」とは、「オンラインマガジンとしてギガバイト級のサイトという意味」で、ギガバイト級の「GIGA」と雑誌の「MAGAZINE」を組み合わせたものです。
実は、私自身は記事を書くのがあまり好きじゃありません。私の記事があまり長くないのはそのせいだったりします(笑)。しかし、「最新の情報をたくさんの人に知ってもらいたい!みんなのネットライフを少しでも楽しくしたい!」という思いから、とにかく毎日更新することを心がけてきました。「いつの間にか10年が経っていた」という印象です。*1
現在GIGAZINEの月間ページビューは2010年4月時点でRSSなど含めて約6155万、livedoorニュース(2009年9月時点では月間約1億3000万ページビュー)、Googleニュースにニュース配信中。*2


GIGAZINEが一緒に働きたい人たちの5つの人物像


いつの間にかたくさんの人たちに見てもらえるようになりましたが、まだ「GIGA」=月間10億ページビューには至っていません。そこでさらなる高みを目指すために、こんな人たちと一緒に働きたい、と思っています。

1.新しいものが好きで、常に目新しいものを探し続けている
2.新しいものを見つけたらとりあえず試さずにはいられない
3.自分の書いたものを人に読んでもらえるのが嬉しい
4.人とコラボレーションして仕事したい
5.いろんな分野の記事を書くことを通して、24時間ずっと自分を成長させたい


GIGAZINEで働く5つのメリット


GIGAZINEで働くと、こんなよいことがありますよ。

1.最新のガジェットや電気製品にさわることができる
2.最新のジャンクフードを経費で食べられる
3.自分の書いた記事が何千万という人に見てもらえる
4.今注目されている企業やイベントを見に行くことができる
5.ひとりでは決してできないことを、いろんなプロフェッショナルと一緒に実現できる


私と一緒に「GIGAZINE」を創りあげたい方、お待ちしています。


◆募集要項


以下略。ただし応相談ではなく条件ははっきり書くべき。


以上の求人募集の記事は1時間で書き上げました。求人募集記事に必要なネタはすべてネットから拾ってきたのですが、あまり情報がなかったので内容としては40点くらいでしょうか。実際に編集長や今のスタッフの方に取材をしたりさせてもらえればもうちょっと充実した内容になります。いや、やりませんがw
あれ、GIGAZINEさんって大阪なんですね。東京だと思ってました。8月は私はそれほど忙しくないので、採用のコンサルとかGIGAZINEさんいかがです?(笑)

求人募集の記事のポイント


私は、求人募集の記事は以下の3つのポイントを押さえるべきだと思っています。

1.その会社の理念がはっきり伝え、理念に共感してもらえるような書き方をすること
2.会社側から応募する人にどんなメリットを与えられるかを書くこと
3.応募する人が「この会社で働くのは私だ!」とイメージできるように具体的な人物像を書くこと


上述のエントリーは以上のポイントを意識して書いています。ただ、すべてのポイントについて情報が足りないので、想像で補っています。

このエントリーを書いてる途中に思ったのですが、GIGAZINEって究極的に何がしたいのかよくわからないのですね。別にそれは言語化できる必要はないんですが、イメージもよくわかりませんでした。だからありきたりな内容しか書けなかったですね。

編集長の山崎さんは、いまこそ「GIGAZINEとは何か?」という問いについて真剣に考え、従業員さんと対話するべきときなのではないかと思います。

GIGAZINEはいまや世界でも注目されるニュースサイトとなっています。私ももう長い間お世話になっているので、この逆境(という名のさらなる飛躍を遂げるためのチャンス)に負けずにこれからも頑張って欲しいですね。